2024-02-26
40代の男性患者さんは、円形脱毛症を再発して、皮膚科を受診しました。皮膚科医師は、治る治らないには全く触れず、ただただ診療ガイドラインに沿って治療しますを繰り返すだけだったそうです(図)。そして、その医者が出した薬が、脱毛させる抗ヒスタミン剤(痒み止め)であるデザレックスでした。その5ヵ月後、残っていた頭髪も、体毛も全部抜けて、汎発性脱毛になりました。皮膚科で、局所免疫療法(なんじゃこれ?)を行って、治療薬ではない、悪名高いオルミエントを使いましょうと言われて、皮膚科から逃げて、当クリニックに来院されました。来院時、全身の毛がなくなっている状態の汎発性脱毛でした(写真、治療前)。そして、とどめは、脱毛する降圧剤(シル二ジピン)の投与でした。IGF-1を増やす治療を開始して、脱毛しない降圧剤であるアゼルニジピンを処方しました。皮膚科の円形脱毛症診療ガイドラインで投与が勧められているデザレックス、とても怖い薬です!