2021-11-20

髪の毛は正直です！

60代の男性型脱毛症（AGA)の患者様は、クリニック開院前の、院長が他の病院で脱毛症外来で診察をしていた時から、治療を受けられていました。カプサイシンなどのサプリメントと、AGA治療薬であるアボルブなどによるIGF-１を増やす治療で、改善し、良い状態を維持していました。AGAでは、男性ホルモンが変化したDHTという物質が、AGAの体質を持つ男性の知覚神経に作用して、その働きを阻害し、IGF-１を減らします。そのために薄毛が起こってきます。すなわち、DHT は育毛のブレーキになっています。アボルブはDHT ができるのを抑えます。カプサイシンとイソフラボンで知覚神経を刺激するとIGF-１が増えます。IGF-１は、育毛を促進する、育毛のアクセルと言えます。すなわち、AGA治療では、アボルブにより、育毛のブレーキを解除し、カプサイシンとイソフラボンで、育毛のアクセルを踏むという原理で、薄毛が改善します。この患者様は、カプサイシン服用で、胃の刺激症状が強くでるので、夜に2錠しか飲めなかったのですが、長い期間治療していたので、改善した状態が続いていました（写真、治療１０年後、１０年３ヵ月後）。そして、治療１０年６ヵ月後の診察で、前頭部の地肌が目立ち、額の生え際の毛が細くなっていました（写真、10年６ヵ月後、青い円内）。なにか変わったことはなかったですかとお尋ねしても、特にありませんと答えられましたが、何もなくて、毛は細くなりません。よくよく考えられて、胃の刺激症状が強かったので、カプサイシンの服用量を半分にしたことに気が付かれました（白状した？）。他にも、IGF-１を減らす薬を、わかって飲んだ場合（ロキソニンなどの痛み止めが多い）、また、気が付かずに飲んだ場合、AGAでは、すぐに毛が細くなってしまうので、本人が何もないと言っても、ばれてしまいます。髪の毛は正直です。カプサイシンは、毛質が良くするという効果もはやい（数日）のですが、減量すると、効果の消失も早いのです。カプサイシンの減量は、円形脱毛症の場合は、取返しのつかない再発につながります。髪の毛は、血余です。つまり、体の中の状態の反映です。細くなったり抜けている時は、体の状態も悪いということです。特に、IGF-１を増やす基本中の基本はカプサイシンです。