2021-04-09
愛知県外に在住の5歳の男性患者様は、お母様に自己免疫疾患の既往がありました。来院される2週間前に、気管支喘息の治療で服用していた脱毛薬モンテルカストとオロパタジン、そして、新型コロナウイルス感染予防のための休園ストレスで、円形脱毛症を発症しました。すぐに皮膚科を受診しましたが、ステロイドの塗り薬を処方されて、放置されたので、また、すぐに、当クリニックに来院されました。カプサイシンなどのサプリメントと大量のセファランチンで、IGF-1を増やす治療を開始すると、脱毛薬で傷んだ毛が、大量に生え変わり、汎発性脱毛の状態になりました。しかし、治療により、産毛が徐々に生えてきましたが、αGPCを併用すると、効果が高くなり、治療11ヵ月後には、その前の1ヵ月で、明らかな産毛の増加が認められ(写真、赤い円内)、この時に、お母様が喜ばれ、このように言われました。1歳から起こる円形脱毛症、多くは、脱毛する薬、しかも長期に服用する機会の多い、モンテルカストが、小さなお子様の円形脱毛症の原因としては、もっとも多いようです。そして、皮膚科治療が効果がないので、成人しても、重症の円形脱毛症のままの患者さんも多いのです。しかし、皮膚科治療をすぐにやめて、IGF-1を増やす治療を受けられたことは、正解でした。中には、数年も、効果のない皮膚科治療を受け、つらい時間を過ごす患者さんもいます。”経過を見ましょう”治療、早く、見切って下さい。