2020-07-31
関西地方在住の40代の女性患者様は、当クリニックを受診される5年前に円形脱毛症を再発しました。近所の皮膚科で、4年間も治療を受けられましたが、全く効果がなく、とても不安になり、当クリニックを探され、受診されました(新型コロナウイルス感染蔓延下での遠隔診療)。女性の円形脱毛症の脱毛パターンとして多い、両側頭部の前方に、脱毛がありました(写真、治療前)。カプサイシンなどのサプリメントと大量のセファランチンで、IGF-1 を増やす治療を開始すると、1ヵ月ごとに、これらの部位で、産毛が増えて、治療2ヵ月後には、明らかに改善しました(写真)。しかし、ご本人は、4年間もの長い、治療効果が出ない期間を経験されており、まさか、治療1ヵ月後から、効果がでるとは思ってもおられないようでした。毎月、まだ、効果がでませんとのお申し出に、写真をお送りして、効果を確認してもらっています。効果のない皮膚科治療を4年間も受ければ、確かに、不安は増して、医療不信になるのも無理はないでしょう。しかし、皮膚科治療で、脱毛する抗ヒスタミン剤の投与がなされなかっただけでも、不幸中の幸いといえるかもしれません。