2020-03-06
関西地方在住の10代の女性患者様は、当クリニックに来院される6年前に、円形脱毛症を発症しました。大阪市の国立大学医学部附属病院の皮膚科で治療しても、治らず、当クリニックに来院されました。来院時、広汎に脱毛した、重症の多発型円形脱毛症の状態でしたが、カプサイシンなどのサプリメントと大量のセファランチンで、IGF-1 を増やす治療を開始して、著明に改善しました。しかし、どの患者さんでも同じですが、必ず、治療に反応しにくい、難治の脱毛部分があります。この患者様も、8割方治っても、あとの2割の脱毛部分が、改善しませんでした。長い期間治療を続けられ、年齢を重ねてくると、徐々に、脱毛していることに気を使われるようになり、もっと強力な治療を希望されたので、カンナビジオール(CBD)を併用しました。その結果、治療途中で、部分的に、再発した円形脱毛症が、CBD併用で、併用前に比べて、明らかに、速やかに、改善しました(写真)。多発型円形脱毛症では、治療に反応して、早く改善する部分と、治療に抵抗して、改善に長期間を要する部分があります。難治性の部分の改善に、CBDの併用は、有用です。