2019-03-29
県外から、遠隔診療で治療中の10代男性患者様は、来院の2年4ヵ月前に、円形脱毛症を初発しました。お父様に、円形脱毛症の既往があり、円形脱毛症の素因をもっており、それで、激しい部活の練習の後に、頭部に2,3ヵ所の円形脱毛症ができました。皮膚科を受診し、ステロイドが処方され、いったん、毛は生えましたが、ステロイド減量で、脱毛し、その後は、ステロイド内服によっても生えず、ステロイドパルス治療という、大量のステロイドを注射する治療を受けましたが、全く効果がありませんでした。それだけではなく、円形脱毛症の治療と称して、脱毛する抗ヒスタミン剤であるエバスチンという薬が、1年10ヵ月間も投与され、とうとう全身の毛が抜ける汎発性脱毛にまで、悪化しました。困り果てて、当クリニックに来院されました。カプサイシンなどのサプリメントとセファランチン大量で、IGF-1を増やす治療を開始すると、白い産毛が生えてきて、毛穴が黒く目立ってくると、治療4ヵ月後には、黒い産毛が生えてきました(写真)。副作用があり、効果のないステロイドを投与するだけでなく、脱毛する抗ヒスタミン剤を円形脱毛症の治療に使う皮膚科治療では、毛が生えるどろろか、悪化してしまいます。