2024-03-12
10代の女性患者さんは、アトピー性皮膚炎の治療で、脱毛する抗ヒスタミン剤であるアレジオンを服用していました。そこに、学校でのストレスが加わり、円形脱毛症を初発しました。その後も、知らずにアレジオンや、同じく脱毛するデザレックスやモンテルカストを飲んで、円形脱毛症はますます悪化しました。円形脱毛症の皮膚科治療で、ますます悪化したので、遠路、当クリニックに来院されました。カプサイシンとイソフラボンなどのサプリメントとセファランチン大量で、IGF-1を増やす治療を開始すると、それ以降の来院はなくなりました。その約1年後、頭頂部付近に脱毛斑が出来ました(写真)。お話を聞くと、1回の治療後、3ヵ月後には、治癒したので、来院しなかったそうです。しかし、原因は不明のまま、1年後に再発しました。やはり、治癒を確認して、セファランチンやサプリメントを減量しながら完治までもっていかないと、自己判断での治癒では再発します。しかし、この患者さんの場合でも、皮膚科治療は円形脱毛症を悪化させました。当クリニックのHPで、脱毛する薬を知って、来院前に、皮膚科からもらった薬を止めただけでも産毛が生えてきたそうです。もともと治る力が強い患者さんですが、治癒判定は慎重にするほうが良かったでしょう。