2024-03-08
10代の男子患者さんは、脱毛する痒み止め(抗ヒスタミン剤)で円形脱毛症を発症しました。皮膚科では治らず、当クリニックに来院されました。IGF-1を増やす治療で、順調に改善しましたが、途中2回再発しました(写真、2回目の再発時)。全頭脱毛からの治療となりましたが、こんどは順調に改善してきました。ところが、治療1年4ヵ月後に、お母様が、毛が減っている、悔しくてたまらない、カプサイシンを夜6錠飲ませています、と言われました。実際に写真を見ると、毛は増えています(写真、赤い円内)。治療に熱心なあまり、期待が大きくなっているのでしょう。しかし、2回の再発を乗り越えられたので、ストレスにも強くなって、今後は再発しにくくなっていると考えられます。重症の円形脱毛症のお子様でも、皮膚科治療を信じて、無駄な時間を過ごすお母様もいますが、やはり、このように治療に積極的なお母様のお子様が完治することは言うまでもありません。