2024-02-27
50代の女性患者さんは、自己免疫疾患の一つであるシェーグレン症候群を発症し、漢方薬のみで治療をされていました。そのうちに、髪の毛を軽く引っ張るだけで抜けてしまうようになり、つい不安を抱かれるようになり、当クリニックに来院されました。確かに、髪の毛は、艶やこしがなく、また、毛量も大分減ったそうです(写真、治療前)。自己免疫疾患では、明らかな円形脱毛症が見られなくても、脱毛することはよくあります。おそらく、脱毛にも、自己免疫が関与しているのでしょう。また、寝つきも悪く、眠りも浅いということでしたので、IGF-1が低下している可能性は高いと思われました。カプサイシンなどのサプリメントとセファランチン大量で、IGF-1を増やす治療を開始すると、抜け毛も減り、5ヵ月後には、髪の毛のボリュームも増し、艶やこしも良くなってきました(写真、治療5ヵ月後)。眠りも深くなり、自己免疫疾患の症状も改善してきました。明らかな脱毛斑はなかったのですが、当クリニックに来院する前には、心配して、ウイッグも作られていたそうです。そして、改善してから、5年以上もサプリメントとセファランチンを続けられて、このように言われました。体調も髪の毛の状態も良くなったので、治療を長く続けられているのでしょう。ご家族、特にご主人の理解も深いことも大きな要因でしょう。しかし、中には、出産で、円形脱毛症がひどく悪化した女性は、IGF-1を増やす治療の説明を聞かれたあと、是非治療を受けたいと言われました。主人に相談して、また、必ず来ますと言って帰られましたが、来院されませんでした。現代医学では治らない自己免疫疾患、完治を目指すには、ご本人も含めて、ご家族の協力は不可欠です。