2024-01-30
40代の男性患者さんは、幼少時から円形脱毛症を繰り返していました。そして、新型コロナ感染で再発し、皮膚科に行くと、脱毛する抗ヒスタミン剤であるフェキソフェナジンを処方され、一気に悪化しました。困り果てて、当クリニックに来院されました。両側頭部や項部で、大量の脱毛が見られる多発型の円形脱毛症でした(写真、治療前)。IGF-1を増やす治療で、明らかに改善し、治療1年3ヵ月後には、毛が生えにくい両側頭部の下方にも産毛が生えてきました(写真)。まだ、難治な部分が残っています。飲み忘れがないように、完治を目指しましょう。皮膚科医が書いた論文で、フェキソフェナジンが円形脱毛症を改善するというものがあります。これが、皮膚科医が、円形脱毛症の患者さんに抗ヒスタミン剤を投与するきっかけになった、諸悪の根源の論文です。責任大ですね。