2018-08-07
IGF-Iは、それ自体が、育毛効果を持っていますが、さらに自己免疫にブレーキをかける、制御性T細胞という細胞を活性化する作用を持っています。したがって、自己免疫疾患である、円形脱毛症においては、IGF-Iを増やす治療は、最適と言えます。自己免疫を抑制し、毛根の状態を良くしながら、産毛を生やし、そして、毛を伸ばすからです。30代女性の円形脱毛症の患者様は、痛み止めとかゆみ止めで、円形脱毛症が悪化し、当クリニックに来院されました。IGF-Iを増やす治療を開始しましたが、治療2ヵ月目から、セファランチンを最大量の150mg・日まで増やしました。治療3ヵ月目に、白い、また、黒い産毛が、脱毛しているところに生えてきたのですが、明らかに治療2ヵ月から3ヵ月にかけて、髪の毛の伸びるスピードが、治療1ヵ月から2ヵ月目までのスピードに比べて早くなっていました(写真)。IGF-Iは、脱毛しているところでは、自己免疫を抑えて産毛を増やし、生えてきた産毛や脱毛していない髪の毛は、早く伸ばし、結果として、円形脱毛症を改善させると言えます。